お盆です。～其の弐

※続編。綺羅姫が登場。

襖スターーン！

綺羅：「靖胤兄さんに狭霧くん！久しぶりじゃない！来るなら一言くらい連絡くれたってよかったでしょう？」

水忌：「(出た…)……久しいのう、綺羅姫。…連絡をしたとて、そなたは仕事で忙しいじゃろう？」

真絢：「あらら、綺羅姫ー。仕事の帰りのままこの部屋に来たの？誰にも見つからなかったんだろうね？」

綺羅：「ええ、母さん。私を誰だと思ってるのよ。母さんの娘よ？」

真絢：「そういえばそうだったねぇ。流石私の娘☆」

綺羅：「うっふふふふふ…♪」

水忌＆狭霧：「（……この親子怖い……）」

真絢：「そうだ、綺羅姫。ちょうどいい機会だから、今言っちゃったらどう？」

綺羅：「そうねぇ。それがいいわね。」

水忌：「何かあったのか？」

狭霧：「……？」

綺羅：「実はぁー、私、銀誓館学園に入学したのよ。」

水忌：「は？」

狭霧：「え？」

真絢：「驚くのも無理ないよねぇ…。でも、事実なんだ。仲良くしてやってくれよ？」

綺羅：「よろしくねっ☆」

水忌：「……嘘だろ……。」

狭霧：「靖、しっかりしろ。これは現実だ……」

綺羅：「あらあら？どうしたのかしら？二人とも…うふふっ」

水忌：「………いや、宜しくな、綺羅姫。」

狭霧：「(こくこく)」

水忌：「では儂らはこれで……。……仕事もありますゆえ……お暇致しまする(にこ)」

狭霧：「(こくこく)」

真絢：「えー、もっとゆっくりしていってよー。綺羅姫が君に着せたいものがあるってー」

綺羅：「仕事で着た服がすごく可愛かったのよねぇ…。……兄さんに似合うと思うの。」

水忌：「っい、いや、俺忙しいからまた今度ッ！狭霧、帰るぞ！」

狭霧：「御意！」

水忌：「では…お邪魔致しましたおほほほ……」

真絢：「…………………あーあ、帰っちゃったよ？」

綺羅：「もう、せっかちなんだから！…でも、学園で会うし、いいか♪」

真絢：「靖胤くん、泣かなきゃいいけど……」

～水忌本家～

水忌：「なっ、なななっ…何であいついきなり銀誓館来るとか……！」

狭霧：「………嫌な予感がする。(ぽつり)」

水忌：「縁起でもないこと言うなよ狭霧！；」

狭霧：「……警戒態勢に入ろう。」

水忌：「だな。それが一番だ。……あー、もうっ！何か短時間で超疲れた！もう寝よう！」

狭霧：「……そうだな。少し早いが俺も寝よう。…では、おやすみ、靖。」

水忌：「ああ、おやすみ。狭霧。良い夢を。」

パタン

水忌：「嗚呼……、嫌な事があった日は早く寝るに限る………。」

※この後マジで従兄妹がやってくるなんて思いもしない二人なのですよ。