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SilverRainの水忌・風魔(b32238)と葛葉・狭霧(b58633)のブログです。 このキャラ2人が日常会話や日記を綴る、というコンセプトなのでその辺よろしくお願いします。                                                                          +*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+* このサイトに掲載されている作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、作成を依頼したものです。  イラストの使用権は私(管理人)に、著作権は『寛斎タケル氏』『悠貴氏』『濃茶氏』に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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手に伝わるズッシリとした重さ。

その重さは手のひらから腕、肩へと伝わって脳に届く。

『重い』

とは感じなかった。

ただ、

『心地良い』

と。



私はそれを両手でしかと握ると、肩の力を抜き、腰を落とし、左下に構え、一気に横に凪いだ。

夜の空気を引き裂くように閃いた青白い一筋の鈍光。

その軌道に沿って、目の前の生物の上半身がスライドするように転げ落ちた。

さよなら下半身。

やがてその上半身に重なるようにして下半身も倒れ伏した。

またあったね上半身。

その光景を冷めた目で見つめる自分。

その目はおそらく、白銀に光っていることだろう。

白銀の瞳。

…ふふ、この瞳は美しいか?

先程から私の目を凝視していた部下に問う。

その者は慌てて視線を逸らし、はい、と呟いた。

…そんなに怖がらなくても良いんじゃないの?

などと思うたが、口には出さなかった。

先程の物体に目を下ろす。

はて、この物体もとい、元生物は何だったかな?

…あ、人間だ。

ゴーストじゃないんだった、いけないいけない。

どろり、ぐちゃり、と赤い綺麗なものが出てきた。

うんうん、健康体だね。

私は左足に力を込め、右に身体を寄せた。

瞬間、先程まで私がいたところには弾痕。

……何、上に居るの?ずるいなぁ。

パチン

私が指を鳴らすと、黒が現れた。

夜の闇にも負けぬ黒。

忍装束を纏った、晴明。

いつもの情けないような表情は何処にも無く、キリリと眉を吊り上げて目元を引き締めている。

うん、俺が女だったら「抱いて」くらいは言ってたかもね。

残念ながら俺は男だから全くもってどうでもいいんだけどね。

「…如何様に」

「上にいる狙撃手、引き摺り下ろせ…。…殺す事罷りならん。」

「御意」

トンッと地面を蹴り消える。

重力など感じないかのように宙に舞う。

数分後、やや小柄な晴明が、やや大柄な男を片手に舞い戻ってきた。

晴明によって縛られ地に膝を付く狙撃手と思われるその男は、悔しそうに私を睨みあげた。

ついでに汚らしい口も開いた。

「殺すなら、さっさと殺しやがれ!………あ?」

何故か、ぽかんとしている。

何故?

「……はっ、ハハハッ!何だそりゃ!…どんな男かと思えば女かyいギャぁッ!」

「……言って良い事と悪い事があるじゃろう?」

男の急所(あいたたたー☆)を思いっきり踏みつけると気持ちの悪い悲鳴をあげた。

私は喉から搾り出すように言葉を発した。

後ろにいる部下などは痛そうな顔をしてこの光景を見ている。

別にお前のを踏んだわけじゃないのにね。

「それに……儂は今、虫の居所が悪いのよ…。」

さらに捻り潰すように踏みつける。

男は奇妙な声を上げながら、痛みの余り白目を剥いている。

嗚呼、今日はブーツでよかった。

草履なんかよりも余程痛いだろう。

……ん、そろそろ、良いかな?

右手に提げていた刀を振り上げて、一閃。

男は何をされたか分からず、ただただ奇妙な声をあげている。

…が、だんだんとその声は小さくなり、代わりに空気の漏れるような音が響く。

男の首にぷつりぷつり、と赤い点が浮いてくるのが見える。

やがて赤い点は赤い線となり、赤い線は赤い噴水となった。

スッと懐から扇子を取り出し顔前で広げる。

私の顔に向かって飛んできた赤い液体は扇に遮られぶつかる。

だって髪とかに付くと中々落ちないんだよね。

ゴロリ、と首が転げた。

身体は、未だ急所を踏み付けている私の脚に寄り掛かるように揺らいだ。

流石の私も慌てて脚を引いた。

狩装束に血が付いてしまうところだった。

あぶないあぶない。

…さて、これで全部、かな?

辺りを見渡し、気配を探り、耳で確かめる。

……うん、おっけーだね。

君、今日が初めてだったね、お疲れ様。

部下に声をかける。

「…はっ」

…どうだった?やっぱり、嫌…?

「いっ、嫌ではありません!寧ろ、共に働かせて頂けただけでも光栄です!」

そっか、良かった。

にこり。

「あーあ、またイタイケな男を騙して…どわっ!?」

「黙ろうか」

「すみませんでした」

土下座をする晴明を見下ろして思う。

…そんなに俺の笑顔は騙してるように見えるのかな?

今、普通に笑った心算だったのだけど。

まあ、いいか、そんなこと。

今更だしね。

「…じゃ、帰ろっか。……一回家に帰って着替えたら、外食でもする?奢るよ。」

「え?靖胤奢ってくれんの?わー行く行く!v」

「…君は?用事があるのなら、其方を優先してくれて構わないが。」

「い、いえ、ありません!ご一緒させて頂きます!」

「よーし、じゃあ決まりだね。」

にこり。

「じゃ、急いで帰ろうか!」

にこにこ。

  血の海で笑う僕ら。


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