無題

狭霧：｢バトンが…｣

水忌：「…どうした？」

狭霧：「回って来た…。」

水忌：「うん、そうだね。」

狭霧：「………」

水忌：「なに、今更緊張してんの？」

狭霧：「……ん。」

独白：水忌靖胤の場合

 

少しは前向きに生きれるでしょうか。

俺は彼女を幸せにしてあげる事ができるのでしょうか。

 

風邪になーれー♪

水忌：「…げほ。…何で目隠し…。」

狭霧：「お前が勝手に出歩かないようにだ。……薬、飲んだか？」

水忌：「飲んだよ。…つかお前俺の事ずっと監視してたろ…ｹﾎｯｹﾎｯ」

狭霧：「…そういえば飲んでいたな。すまん。…ほら、水」

水忌：「あのさ…、俺は大丈夫っｹﾞﾎｯｹﾞﾎ、だから、ずっとついてなくて良いぞ…ｺﾞﾎﾝ。」

狭霧：「それのどこが大丈夫だ馬鹿者。…ほら、熱を測ってみろ」

水忌：「…………」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

狭霧：「…どれ？」

水忌：「……はい。」

狭霧：「…ハァ。完璧に風邪だな。」

水忌：「………ｺﾞﾒﾝ…。」

狭霧：「全く。相変わらず風邪を引くと素直だな。…もう寝ろ。冷やさないようにな。」

水忌：「………有り難う」

狭霧：「ん。…おやすみ、靖。」

水忌：「お休み、狭霧」

パタンと襖が閉まり狭霧は自室へと戻っていった。

水忌：「(目隠しを外し)………なんか急にLONELYな気分になってきた……。というか薬も効いて大分楽になってきたぞ…。……そういえば仕事あったんだ……。」

水忌：「………とか何とか考えてたら眠れなくなってきた………。昔は良く物語なんかしてるうちに寝てたもんだが……。アレだな、符を使うか。……導眠符？…いやいや、何か危ないだろ。…うーん。」

水忌：「…あ、そういえばあったな安眠の符。……確か、こんなんだったか？」

(細長い紙にサラサラと筆で何かを書き)

水忌：「…枕の下に入れて…。………で、寝ると。」

水忌：「あっ、何だコレ、すげえいいわ。すっげェ良い感じだー…。」

水忌：「…ふぁ、ねむ…」

水忌：「(すやすや)」

※こうして靖胤のヒトリノ夜は過ぎていくのですよ…。

わっすれってたー！

水忌：「すまぬ、珠玖伽殿。うちの馬鹿背後がすっかり忘れていたようじゃ。」

狭霧：「………そのようだな。」

水忌：「ほんにすまぬのう。うちの阿呆背後が。」

狭霧：「………私からも謝ろう。すまない。」

水忌：「ほんとどうしようもない駄目背後だな。」

狭霧：「………靖、後ろ後ろ」

水忌：「嫌だ、絶対見たくない。」

狭霧：「………健闘を祈る。」(消え)

水忌：「な、何だ、何か用かよ…。Σなっ、背後その服は…！？ちょ、やめらめ、ぎゃああーーー！！」

か、彼氏が出来ました…///

水忌：「…すまぬ、サフィ。……とても、素敵な人なんだ…」

狭霧：「靖…っ！お前…、見損なったぞ…！」