SilverRainの水忌・風魔(b32238)と葛葉・狭霧(b58633)のブログです。
このキャラ2人が日常会話や日記を綴る、というコンセプトなのでその辺よろしくお願いします。 +*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
このサイトに掲載されている作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、作成を依頼したものです。
イラストの使用権は私(管理人)に、著作権は『寛斎タケル氏』『悠貴氏』『濃茶氏』に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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いつものように裏家業ともいえる仕事を終えた俺は、はたと気付いた。
携帯を開くと、【3月3日(水) 0:28】の文字。
「…あれっ?…今日、晴明の誕生日だ。」
3月3日は変態忍者の日~ツンデレもあるよ~
【前編】
「おい、狭霧、ちょっと良いか?」
いつも通り狭霧の自室に行くと、やはりテスト間近ということもあり彼は机に向かっていた。
俺に気付くと、シャーペンを音も無く置き、眼鏡を外した。
…実は、昼間はそれ程視力が良くないんだそうで。夜目の方が良く利くらしい。うーん、さすがはヴァンパイア。
「…どうした、靖?…まだ、寝てなくて良いのか?」
椅子に座ったままで、両手を揃えたひざの上に置き、首を傾げる。
…うーん、こうしていると歳相応…というかそれ以下みたいで、何となく可愛い。弟的な意味で。
「…まぁなー。ちょっと用事ができた。__...って、お前は学校に行かなくて良いのか?」
「…ん?…うん。だって、今の時期は授業とはいってもどうせテスト範囲の復習さ…。…行っても意味が無いよ。それよりも自分でやった方がはるかに効率が良い。」
「…そっか。……ん?…おっ、おまっ、どうやって起きた!?」
「え?…勉強のためなら、頑張れる。」
こくこく、と頷くように首を上下させ、ふふんという笑みを浮かべる。…とは言っても、俺のように長年一緒に過ごしたからこそ分かるような変化でしかなかったけど。
「はは、どや顔してんじゃねーよw …っと、そうそう。さっき言った用事って言うのがだな、__今日、晴明の誕生日じゃね?」
「Σ!!」
俺がそう告げた途端、やや目を見開き、少し向こうへと逸らしていた顔を勢い良く俺へと向けた。
「…お前、完璧に忘れてたな。まあ、俺も思い出したの夜中なんだけど。…で、どうする?」
「…そうだな…。…変態だから、ゲーマーズとかで何か買ってやるか?」
「えー、秋葉原まで行くの?めんどくさ…。…しかもあそこ行くと、『何のコスプレですか?』って聞かれるんだよ、洋服でも。」
「…まあ、その髪の色と長さはしょうがないな。」
「…だよ、な。…で、何がいいかなぁ…」
「……確か、甘味が好きなのでは無かったか?」
ぽつり、と狭霧が呟く。
そういえば、確かにそのような事を言っていた気もする。
…狭霧が覚えているなんて。
そこに俺は一番驚いたりもした。だって、狭霧は晴明のこと目の敵みたいにしてるし。(自分が原因の一端とは気付いていない)
「ああ、そういやそうだったな。……よく、覚えていたな?」
「……別に…」
ふい、と顔を逸らす。
…嗚呼、父よ、母よ。
狭霧がツンデレだったなんて、俺は初めて知りました。
だってどっちかというとデレツンじゃない?
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
__結局、俺達は晴明を連れて、買い物がてらその辺のケーキ屋とかに寄るって事にした。
買い物っていうのは、まあ、勿論あいつへのプレゼントの事だけど。
「…うわー、さすが、平日でも人が多いでござるなぁ」
「そりゃそうだろ、都会ってそんなもん。寧ろ平日の方が多いんじゃないか?」
「ふぅん、そういうものか?__あの、狭霧殿、さっきから無言でござるよ…」
人混みを見、何やかんやと話す俺達からほんの少し距離を取るようにして、狭霧はコートのポケットに手を突っ込み立っていた。
晴明に声を掛けられると、ほんの少しだが顔をこちらに向け、
「…私の事は気にせず続けると良い。」
…などと、また顔を逸らした。
ちなみにどうでも良いが、普段和装な俺と晴明だが、今日は洋装だった。
「…何であんなに元気ないんだろ?」
「え…、気付いてないのか、お前?」
「?…何がだよ。じゃあ晴明は知ってるのか?」
「知ってるも何も___」
__お前が狭霧殿よりも俺を選んだように見えて拗ねてるんだろ?
「…まあ、たまには自分で考えろ、靖胤!」
「はっ?ふざけんな晴明のくせに!俺に逆らおうなんざァ千年早ぇっつの!」
「……行くぞ、二人とも」
騒ぐ俺達を見かねた狭霧が、俺のマフラーをぐいと引っ張り歩いていく。
ぐはっ、首が絞まる、苦しいです狭霧さん、な、何でそんなに怒ってるのー、
半ば引き摺られるようにして__嗚呼、世間ではこれを強制連行と呼ぶ__進んでいく俺に続いて、晴明が呆れ顔で付いて来る。
__あれ、思ったんだけど…こいつもしかして自分が誕生日だって気付いてないな。
…だって、今日誕生日だって奴が、こんな面倒臭そうな「何で俺呼ばれたの」的な顔をするはず無い。
…流石、良い意味で馬鹿。
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
「ふぅーん、いろんな店があるんだな…」
「あれ、晴明はこういうところ来るの初めて?」
「ああ、一つの店の中にたくさんの店があるなんて…何だか不思議だな。」
晴明はキョロキョロ、と店内を見回す。
「…洋服屋もあるし…。…ついでに何か買ってくかな」
「お、買うのか?じゃあ俺達が見繕ってやるよ?」
「そ、そうか?じゃあ頼もうかな」
「なっ、狭霧。」
「…ああ、そうだな…」
どうやらもう怒ってないみたいだ。何か諦めたような顔に見えるのは気のせいだろう。
俺はゆるりと優雅に店に入っていく狭霧を目で追った。
…顔は幼くとも背は中々に長身の部類で体型も細くすらりと長い。なので細身のシックな黒いコートなどを着ていると、悔しいが…物凄く格好良い。何だか正統派紳士のようで、シルクハットやステッキを持たせてみたい。
「…って、そういう評価してる場合じゃない。狭霧に服を選ばせたら絶対ゴシックファッションになるに決まってる…。」
あいつはゴスパンやらゴスロリやら、ゴシック系スタイルをかなり好む。
だから、あいつに服を選ばせると十中八九そういった感じになるんだ。
実は俺の誕生日もそうだった。中々に手に馴染みやすくデザインも良い携帯やら時計やらをくれたりする。
しかしそのおまけとして和ゴスな感じの上着も貰った。…着る機会がない。
その前もそうだった。結構使い勝手の良さそうな羽織をくれた。箱から取り出してみると、その羽織の下にはやはりおまけとしてゴスロリが収まっていた。…さらに着る機会が無い。
…俺は慌てて狭霧と晴明を追いかけた。
やはりというか何と言うか…、…狭霧の目線を辿ると、ゴシック系コーナーに行き着いた。
だから駄目だってば、狭霧、
ああ、ほら、晴明が良く分からないって顔してる、
「おい、狭霧。…お前の趣味じゃ駄目だろ?」
「!…そうか…、そうだったな、すまない…。…それでは、此処はお前に任せるよ、靖。」
「おっけー☆」
俺は狭霧に向けてにっこりと笑顔を向けると、まだ悩んでいる晴明を連れて違うコーナーへと向かった。
モチロン、もっと普通な、ファッショナブルな所へ。
これもまた良く分からないといった顔をしている晴明に、まずは何点か良さそうな物を選び試着させる。
それを見てまた新たに何点か試着させ、を数回繰り返した後、一番似合っていた物を選んでそれをレジへと持って行った。
晴明が何か言いたげにしていたが、無視した。どうせ「もっと金のこと考えよう」とかだろうし。
「それでは、こちら合わせて***円になります。」
「なっ、た、高__むぐっ!」
「俺が払うって、気にすんなよ晴明。…すみません、お気になさらず」
にこっ
値段に驚愕し騒ごうとする晴明の口を押さえ、後ろへと追いやる。
変な顔をする店員さんは、とりあえず誤魔化して置いた。最高の営業スマイルで。
その「男」の店員さんは顔を赤くしていた気もするが、熱でもあるのかな。ちょっと心配になった。
どこからか「この鈍感野郎めが」という罵声が聞こえた気もするが、取り敢えず気にしなかった。だって鈍感って誰の事だよ。俺の知り合いにそんな奴いねーもん。
支払いを済ませると放心状態の晴明を連れて店を出た。
…うん、よく確認してなかったけど、結構良いブランドだったんだな。全然見てなかった。
すると、ようやく意識が戻ったらしい晴明が慌てたように俺の肩を揺さぶった。
脳がシェイクされる。
らめぇぇやめてぇぇぇこわれちゃうぅぅぅぅぅ(吐息まじりのエロボイスで)
「や、靖胤っ!さ、さっきの買い物!」
「…何?やっぱ違うのにしとく?」
「違うッ!そういう事じゃない!…な、何だあの値段はッッ!!俺はあんなに金は持ってないぞ!」
「だーかーらぁ、俺が払うって言ったじゃんかー」
「な、何で__ウゴフッ!!?」
まだ納得がいかないとばかりに俺を前後に揺さぶる晴明の鳩尾に、白い手袋に包まれた拳が綺麗に入るのが見えた。その拳を辿ると、俺のすぐ横に狭霧がまるで無表情で立っていた。桐山和雄に見えた。
「…靖の言う事が信じられんのか?」
「し、…信じますッ…ゲフッ」
「お、おいおい狭霧…、…結構ダメージでかそうだぞ…」
「知らんな」
うん、分かった。
ツンデレじゃない。ツンツンツンツンデレツンツンツンくらいだ。ツン:デレが7:1。
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